海外大手の資産運用会社の出身者が立ち上げたOneMile Partners(ワンマイルパートナーズ。 以下、ワンマイルパートナーズ)。今回は同社の創業メンバーである代表取締役社長の小田嶋康博氏と取締役の泉田良輔氏に創業に至った経緯についての話を伺いました。

なぜワンマイルパートナーズを
立ち上げようと思ったのでしょうか。

小田嶋 康博(以下、小田嶋):

私はこれまで一貫して資産運用業界で勤めてきました。英国大手ヘッジファンドのマン・グループ、スイスのプライベートバンク系運用会社であるピクテ投信投資顧問、ドイツの再生可能エネルギー開発ファンド等で様々な金融ビジネスに関わってきました。

一方、自らが金融ビジネスに身を置く中で、小売、外食、宿泊業などの国内を代表するサービス産業に比べ、金融業界はお客様へのサービス品質面で全く追いつけていないと感じるようになりました。

「お客様のために最適の商品、最高のサービスを提供する」という当たり前のことでも、日本の金融業界が提供するサービスの水準を考えると決して十分だとは言えません。日本でサービス品質が高い資産運用サービスを提供すべく、同じ志を持つ仲間たちとワンマイルパートナーズを立ち上げました。

泉田良輔(以下、泉田):

私は大学卒業後、日本生命保険とフィデリティ投信で合計10年以上にわたり、日本株や米国株といった株式運用の仕事に携わってきました。その後、個人が投資するにあり、機関投資家と比べて大きな「情報格差」があることを感じ、個人投資家向けに投資情報を配信するインターネットメディアを立ち上げ、運営してきました。

これまでメディアの購読者の方々向けに、定期的にセミナーや勉強会を開催してきました。その中で、「日ごろ、資産運用や資産形成で何が困っていることがありますか」という質問をするようにしていますが、そこで必ず出るのが「何に投資をしてよいのかわからない」「いつ買ってよいのかわからない」「いつ売ってよいのかわからない」というものでした。

メディアで情報提供するだけではお客様の資産運用における課題は解決しきれないということを実感しました。そこで、お客様と直接向き合って、具体的なソリューションとともに資産運用のサポートをしなければならないなと思うようになったのがワンマイルパートナーズを立ち上げたきっかけです。

ワンマイルパートナーズは顧客にどのようなサービスを提供していくのでしょうか。

小田嶋:

「ラストワンマイル」という言葉をご存知でしょうか。もともとは通信業界で使われていた言葉です。最近では運輸業界でもよく使われます。ラストワンマイルは、運輸業界では、近隣サービス拠点からお客様に配送を提供する最終区間を意味します。このラストワンマイルの品質次第で、全体のビジネスの評価が決まるといっても過言ではありません。

ワンマイルパートナーズは、資産運用サービスの「ラストワンマイル」をお客様に提供します。世界屈指の豊かな国となった日本には、様々な分野で十分すぎるほどの選択肢が存在しています。資産運用も然りです。ただ、金融商品の選択肢ばかり与えられても、どれに決めてよいのかわからないという経験をされた方も多いのではないでしょうか。私たちは、保険や投資信託、株式といった金融商品の垣根を取り払い、お客様のニーズに合致する全体最適の提案をします。

私はお客様担当統括責任者として、弊社における全てのお客様担当者が、お客様とのコミュニケーションの中で、お客様のニーズを把握すること、お客様とっての全体として最適のプランをご案内すること、お客様の環境変化や経済環境の変化に際して最適な内容をご提案すること、これら全てのサービス品質を改善していく責務を担います。

泉田:

私は金融プロフェッショナル統括担当として、様々な資産や金融商品に詳しい専門家を見出し、彼らの専門知識をお客様の資産運用や資産形成に活用していただけるようにサポートするのが役割です。

私自身、日本株式や米国株式の調査や、生命保険や投資信託の運用の現場にいました。一方で、他の資産にはそれぞれに精通した専門家がいます。創業メンバーは国内外の大手金融機関に勤務していたこともあり、ワンマイルパートナーズでは幅広い金融資産の専門家ネットワークを構築することができるのです。

一口に資産といっても、預貯金をはじめ、生命保険、債券、株式、投資信託、不動産と様々です。お客様が単一の資産で資産運用をすることは極めて稀なケースでしょう。お客様の資産が様々な資産の組み合わせであることを考えると、各資産に詳しい専門家のアドバイスが必要です。ワンマイルパートナーズでは、各資産の専門家のアドバイスを提供できる環境を作っていきます。

ワンマイルパートナーズは
これまでのサービスと何が違うのでしょうか。

小田嶋:

ワンマイルパートナーズでは「このテーマの投資信託に投資すると儲かります」とか「これが今の人気商品です」というような、販売は一切しません。

それぞれのお客様が現在どのようなライフスタイルなのか、また将来どのような目標を達成したいのか、といった側面からお客様が運用に求めておられる背景をじっくりとお伺いしていきます。その中で、全体で最適な選択肢をわかりやすくご提示し、最終的な選択に向けたお手伝いをします。

たとえば、戸建住宅を設計する際、いきなりカーテンの色やデザインの話をする設計士はいないはずです。家全体の「間取り」を決めることから始めるというのが一般的でしょう。家族団らんのスペースであるリビングルームであったり、生活には欠かせない水回りであったり、お子様がいる場合には子供部屋であったり、お客様のライフスタイルに合わせた各要素をバランスよく配置することが重要でしょう。

私たちは、まさにお客様とともに「お金の間取り」を設計していきます。ご相談の中で「自分には投資信託はあわない」と気がつく方もいらっしゃるでしょう。その場合は、資産形成の中で投資信託がない「間取り」を設計し、ご提案させていただきます。そして「お金の間取り」は、お客様の環境変化や経済情勢の変化の中で、最適になるよう調整を加えていきます。

最後にワンマイルパートナーズにご関心がある方にメッセージをお願いします。

小田嶋:

お客様が人生の中で一番時間を使い、大切にするのは、お仕事であったり、ご家族との時間であったり、趣味を楽しむことなどではないでしょうか。資産運用は、お客様が大事にされることをサポートできる重要なツールですが、決して主役にはなりません。お客様が安心して大事なことに取り組めるよう、私たちはお客様に寄り添いながら、お手伝いする存在でありたいと考えています。ぜひお気軽にご連絡いただければ光栄です。

泉田:

「貯蓄から投資へ」というスローガンをよく耳にします。しかし、世帯を構成する方の年齢や家族構成、またライフスタイルなど様々です。これまで預貯金しかしてこなかった人がいきなり株式投資を始めるというのは無理があります。まずは、私たちはお客様の現在の状況を理解することに努めたいと思います。そして、お客様の将来のご希望をお伺いしながら、専門家の意見とともに適切な資産運用のアドバイスを行っていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。

今回の対談者

小田嶋 康博 - 株式会社OneMile Partners 代表取締役社長

北海道出身。慶應義塾大学入学後に渡米し、ニューヨーク州立大学卒業。
金融系ベンチャー企業を経て、英国大手ヘッジファンドであるマン・グループにて東京、チューリッヒ、ロンドンで勤務。その後、ピクテに入社し、富裕層向けビジネスモデルの構築及びネットチャネル経由のビジネスモデル構築及び促進に向け販売会社とのコラボレーション施策の開発に従事。2018年にOneMile Partnersを共同創業し、代表取締役社長に就任(お客様担当統括責任者)。

小田嶋 康博
泉田 良輔
泉田 良輔 - 株式会社OneMile Partners 取締役

愛媛県出身。慶應義塾大学卒業後、日本生命保険、フィデリティ投信で外国株式や日本株式のポートフォリオマネージャーや証券アナリストとして勤務。2013年に株式会社ナビゲータープラットフォームを設立し、取締役兼編集委員長としてLIMO(リーモ)等の経済金融メディアの立ち上げと運営を行う。慶應義塾大学大学院修了。東京工業大学大学院非常勤講師。2018年にOneMile Partnersを共同創業し、取締役に就任(金融プロフェッショナル統括責任者)。

著書に「銀行はこれからどうなるのか」(クロスメディア)、「Google vs トヨタ」(KADOKAWA)、「日本の電機産業」(日本経済新聞社出版)等がある。東京工業大学大学院非常勤講師、産業技術大学院大学講師、NewsPicksアカデミアのホストも務める。